ストレスチェック業種別ランキングPart3「仕事の負担」
- 2017/10/17
- ストレスチェック
Part1、Part2では、ストレスチェックで判明した業種別「健康リスク」を発表しました。
今回Part3からは、「健康リスク」の根拠となったデータである「ストレス要因」を紹介していきましょう。
ストレス要因は大きく分けて4つありますが、今回は「仕事の負担」を特集します。
「仕事の負担」をランキング化したものが「[仕事の負担]業種別ランキング」です。
1位は「建設」。2位は「卸売・小売」「金融」
「仕事の負担」とは、「職業性ストレス簡易調査票」中の次の3問の従業員による回答結果を合算した値です。
1.非常にたくさんの仕事をしなければならない
2.時間内に仕事が処理しきれない
3.一生懸命働かなければならない
すなわち、仕事で求められる量やスピード、効率、熱意といった、個人が感じる仕事のトータルな負担感を尋ねた設問であり、その値の大きい業種から順に並んでいるのが表4です。
1位は「建設」8.9。2位は「卸売・小売」と「金融」が8.8。以降、「不動産」「製造」という順でした。
体を使う仕事の多い業種もあれば、デスクワーク中心の業種もあり、上位は多様な顔ぶれとなりました。
「建設」は先述のように、需要量の増加によって仕事量が増大し、納期に追われ短期間で成果を求められる仕事が増えていることから、個々の仕事の負担も増していると考えられます。
「卸売・小売」は、外国人観光客によるインバウンド消費の拡大や大型商業施設のオープンラッシュなどにより業種全体として仕事量が増えていることが影響しているかもしれません。
仕事の負担が少ないのは「公務」「郵便等」
ところで、「医療・福祉」「情報通信」といった業種は、一般的に「仕事がきつい」という声をよく聞きます。
しかし、それらを上回る業種が多くあり、このランキングには今の現場のリアルな負担感が示されているといえるでしょう。
ランキングの下位に目を移すと、最下位、つまり仕事の負担感が最小なのは「公務」の7.7、次に「郵便等」7.8でした。
「公務」は国家公務員と地方公務員が含まれ、「郵便等」は郵便局などが含まれます。いずれも様々な職種や職場のある業種ですが、押しなべて仕事の負担の少ない業種といえそうです。