働き方改革は「経営にプラス」と考える企業が増加

昨年秋の大手広告代理店での過労自殺事件が大きく報道されるなど、企業の過重労働対策に注目が集まっています。
これまでも労働基準監督署より指導がされていましたが、企業名公表制度の強化など、より一層の対策が求められています。

今回は、働き方改革についてのとある調査を見て、感じたことをまとめてみたいと思います。

「長時間労働の是正」が最優先

上場企業に対し、自社で取り組む働き方改革の優先課題を聞いたところ、7割が「長時間労働の是正」を挙げていました。

次いで「女性の活用」、「子育てや介護などと仕事の両立支援」があがり、「賃金引き上げ」はわずか1割程度でした。

働き方改革は、一時的に企業の負担を増やす面もありますが、意外にも、回答企業の7割が「経営にプラス」と回答。

「人材採用で有利」「従業員の効率的な働き方が企業の生産性を高める」といった意見が出ており、働きやすい環境を整えることが優秀な人材確保に直結するというのが企業の共通認識になりつつあるようです。

企業と労働者の意識の食い違い

一方、正社員の意識調査では、「仕事で力を発揮する条件」を尋ねると、上位は「安定した給与」(38%)と「人員の適切な配置」(37%)。

給与水準の低下を警戒し、転職や離職にも慎重な姿勢が伺えます。

仕事の効率を上げないままに労働時間だけ減らせば、企業の収益は減り、結果として社員の給与も減ってしまいます。

また、残業代も減ってしまうため、「賃金の引き上げ」を望む声が多くあるということも浮き彫りになっています。

 

働き方改革を実行しそれを成功させるためには、企業側の改革だけではなく、仕事の進め方を見直したり、上司が会社にいる間は部下も残るといった社風の改革も必要でしょう。
『働かせ方と働き方』の両面からの改革は、問題も山積です。

弊社は、今後も微力ながら各企業のお力になれるよう努めて参ります。

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