「メンタルヘルスが原因で休職者が1名出た場合のコスト」について考えたことはありますか。
今から10年前、平成20年に内閣府男女共同参画局が試算・公表しているのでご紹介します。
休職者1名にかかる追加コストは約422万円
【前提条件】
30代後半、年収約600万円、男性が6ヶ月間休職する場合
1. 休職前3ヶ月
周囲の従業員が残業して業務を手伝う。(約99万円)
2. 休職期間6ヶ月間
周囲の従業員が残業して業務を行う。(約224万円)
3. 休職後3ヶ月間
周囲の従業員が残業して業務を手伝う。(約99万円)
合計:1 + 2 + 3 = 約422万円
※ 一定の仮定を置いて定量的なコスト面での試算を行なったものです。状況に応じ個別企業の実際のコストは異なってくる点に留意する必要があります。
※ 100~999人の中規模企業を想定しています。
個別企業によって状況は異なってくるとはいえ、ばかにならない金額がかかっていることが読み取れるでしょう。
その他のコスト
上記のは目に見えるわかりやすいコストです。
さらに、「目に見えるコスト」のほか、メンタル不調者が出てしまったことによる周囲の士気の低下、休職者に対する人事・総務スタッフの業務増加、追加人員に対するコストなども「追加コスト」であるとみなす場合、トータルコストは「休職者年収の3倍」になるといわれています。
休職者を出さないための取組み
休職者を出さないための取組みは、100社あれば100通り出てくると思いますが、代表的な対応策として、産業医・保健師などの外部資源を活用することが挙げられます。
また、衛生管理者、および産業医や保健師が軸となり、衛生委員会を活性化することで、さまざまな問題点が浮き彫りになり、有効な手段が導き出されることもあるでしょう。
「休職者を出さないために、これをすると休職者が減る・出ない」といい切れないため、具体的な対策への落とし込みに悩んでいらっしゃる方も多いと思います。
ドクタートラストは、企業のご担当者に寄り添い、「休職者発生防止」に役立ていただけるご提案をしてまいります。
参考:「企業が仕事と生活の調和に取り組むメリット」(内閣府男女共同参画局男女共同参画会議 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する専門調査会)