疲れがなかなか取れない時期にこそ!帯状疱疹(たいじょうほうしん)に気をつけて

疲れがなかなか取れない時期にこそ!帯状疱疹(たいじょうほうしん)に気をつけて

新型コロナウイルスの蔓延により、生活にさまざまな制限が課せられている日々ですが、副産物として注目され始めているのが、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」です。
従来は、加齢などで発症が増える傾向にありましたが、近年は若年層でも患者数は増え始めています。
今回は、ストレスなどで免疫力が低下することで、罹患するリスクが高くなる「帯状疱疹」についてわかりやすく解説していきます。

帯状疱疹とは

日本人成人の90%以上は、帯状疱疹の原因のウイルスが体内に潜んでいて、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になるといわれています。
帯状疱疹とは、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。
感染症と聞くと、ドキッとするかもしれませんが、帯状疱疹とは、過去に水ぼうそうを発症したことがあると、その時には治癒していても、ウイルスが体内の神経節に潜伏、加齢や疲労、ストレスなど何らかのきっかけで、潜伏していたウイルスが再活性化し、症状が発症することが考えられます。
つまり過去に水ぼうそうを発症したことがある人にとっては、誰にでも発症の可能性はあるといえます。
では、なぜこのコロナ禍で、帯状疱疹が増え始めているのか。
実際に、ブラジルでは、帯状疱疹の患者数はコロナ以前とくらべ、コロナ後は35.4%も増えたという論文も発表されています。※1
増加原因のひとつとして「コロナ禍の心理的ストレスによる免疫力の低下」が考えられます。
コロナ禍になり長らく制限を強いられている状況で、知らず知らずに溜めているストレスが、帯状疱疹の引き金となっている可能性が高いとされているのです。

早期発見・早期治療のための見分け方(症状)

帯状疱疹は、早期発見・早期治療により、重症化を防ぎ、後遺症が残ることを防ぐことができるため、まず早いタイミングで「帯状疱疹かもしれない」と思い、受診することが重要です。
では、どのような症状が出現するのかを見ていきましょう。
帯状疱疹の代表的な症状は、「痛みやかゆみを伴う発疹」が帯のように連なって現れるものです。
早期発見のポイントとして、この発疹が出る前の「体の左右どちらか、もしくは一部に皮膚の違和感や痛み」が出てきたら要注意です。
違和感の出現する場所は、上半身が多く、腕や背中、脚やお腹周りに出ることがあります。
この皮膚の痛みや違和感は、「虫刺され」「汗疹(あせも)」「腹痛や胃痛」「打撲」ではないかと思い、そのまま放置してしまうことも珍しくありません。
そのため、この痛みや違和感が出てきたら、皮膚の表面を見てみましょう。
皮膚の痛みや違和感があってから、数日から1週間程度で、細かく小さなブツブツや、皮膚の赤みなどがみられます。
そのため、少しおかしいなと思ったら、皮膚に変化がないかを観察し、変化があれば、病院受診をしましょう。

日頃からの体調管理を心がけましょう

帯状疱疹は、免疫力の低下によって発症するため、日ごろの体調管理が重要になってきます。
特に「年末年始に向けてお仕事を」という時期だからこそ、セルフケアは非常に大切な要素です。
体を整えるためには、食事・運動・睡眠の3要素を意識するのが一番ですが、秋から冬にかけて、まずはぜひ「睡眠」を整えてみてください。
外気温が涼しくなってきたこの時期だからこそ、「朝寒くて起きるのがつらい」、「手足が冷えて眠りにくい」など、質の良い睡眠がとりにくい要因が増えてきます。
秋冬の質の良い睡眠のポイントは、就寝前には「深部体温を下げる」です。

~深部体温の下げ方~

(1)シャワーで済まさずに、ぬるめのお湯での入浴もしくは足湯を

忙しい時はどうしても時間を短縮するために、シャワーで済ませがちですが、入眠をスムーズにするためには、就寝前にぬるめのお湯で入浴するか、足湯で足先を温めましょう。
実は時間がかかっているように見えて、早く寝るための最短ルートになります。ぜひ試してみて下さい。

(2)部屋着の厚着には要注意

寒い日が続くと、どうしても厚着で寝てしまう人が多いですが、厚着は体温の放熱ができないため、快眠を邪魔してしまいます。
寒い冬に厚手の服を何枚も厚手に重ねている人は、少し薄手のものに替えてみましょう。

※1 Célia Márcia Fernandes Maia、Nelson Pereira Marques、Edson Hilan Gomes de Lucena、Luiz Fernando de Rezende、Daniella R. Barbosa Martelli、Hercílio Martelli-Júniora「Increased number of Herpes Zoster cases in Brazil related to the COVID-19 pandemic」(「Int J Infect Dis」2021年3月号732~733頁)

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原田 佑紀子株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

大学病院やクリニックで看護師として、さまざまな疾患をもつ働き盛りの年代の患者様を間近で看護させていただくなかで、からだとこころは密接に関係している、と強く実感しました。
「病気」に目を向けるだけではなく、病気になることで揺れ動くこころや生活を支え、健康に働くことをサポートする役割になりたいという思いから、産業保健師として活動しています。皆さんの「知りたい」最新の産業保健の情報を伝えられたらと思います!
【保有資格】看護師、保健師、人間ドック健診情報管理指導士、睡眠健康指導士上級
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