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2019年は早い流行!今すぐ取り掛かりたいインフルエンザ対策
- 2019/10/23
- ドクタートラストニュース
都内では、9月26日にインフルエンザの「流行開始」が発表されました。
これは、2018年にくらべ11週も早まっています。
また、これ以外にも、9月の時点で沖縄県がインフルエンザ警報を発表したり、インフルエンザ感染による休校や学級閉鎖があったりと、例年よりも流行時期が前倒しになっています。
「インフルエンザ=冬の病気」というイメージがありますが、今年は早めに感染予防に取り組みましょう。
インフルエンザの予防に大切なポイントは、5つあります。
① 予防接種
例年では、そろそろ医療機関でもインフルエンザワクチン接種の開始がはじまる時期かと思います。
前述のとおり、今年は2~3か月ほど流行が早まることが予想できることから、厚生労働省は10月4日、製造メーカーなどにワクチン供給の前倒しを求める文書を提出しました。
インフルエンザワクチンは、発症を予防するのももちろんですが、発症してしまった場合にも、重症化防止の効果があります。
② 手洗い
インフルエンザ予防の基本は手洗いです!
手洗いは、インフルエンザウイルスを物理的に除去できる方法です。
外出後や帰宅時には、流水で石鹸やハンドソープを使って手を洗いましょう。
アルコール消毒も、インフルエンザウイルスには有効です。
しかし、ウイルスがたんなどの粘液に含まれた状態のときには、殺菌効果が弱まるという研究報告がありました。
(インフルエンザ感染患者由来の感染性粘液に対して現行の手指衛生の有効性が低下する状況の解明 https://msphere.asm.org/content/4/5/e00474-19)
咳やくしゃみを手で押さえたことで、インフルエンザウイルスを含んだたんや鼻水が手につくことも考えられますね。
基本は手洗い、加えてアルコール消毒も行うと良いでしょう。
③ 適度な湿度の保持
乾燥した環境にいると、気道の粘膜も乾燥し、粘膜の防御機能が低下します。
そうすると、インフルエンザにも感染しやすくなります。
加湿器などを使い、湿度を50~60%で保つと良いでしょう。
④ 十分な休養と、バランスの取れた栄養摂取
体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
特に、睡眠不足は免疫力を低下させます。生活リズムを整え、しっかりと睡眠をとることも、インフルエンザ予防につながります。
⑤ 人混みや繁華街への外出を避ける
働く上では、人との関りはなかなか避けられないですが、人が多ければ多いほど、それだけ感染のリスクが高くなります。特に、体調が悪い方や睡眠不足の時は、人混みへの外出は避けた方が良いでしょう。
また、人混みに入る場合は、マスクを着用することも1つの防御策と考えられます。
間違っていませんか? 咳エチケット
咳やくしゃみをするとき、口の周りを手でおさえていませんか?
手でおさえると、その手で触ったドアノブなど周囲のものにウイルスが付着し、それを介して、他の人にうつす可能性があります。
正しい咳エチケットは、マスク着用やハンカチ・ティッシュなどでおさえることです。
とっさの場面では、手のひらではなく上着の内側や袖でおさえましょう。
社内でもポスターなど掲示物を活用し、正しい咳エチケットを周知してください。
厚労省から周知用のポスターやリーフレット「進撃の咳エチケット」も公開されています。
もしも、従業員がインフルエンザになったら?
法律上、労働者のインフルエンザについての細かい規則はないため、従業員がインフルエンザになったときのルールは曖昧になっている企業が多いかもしれません。
学校保健安全法では、発症後5日間経過し、かつ解熱後2日経過するまでが出席停止期間と定められています。
企業においても、この基準を参考にして社内ルールを定めましょう。
<参考>
・ 厚生労働省「インフルエンザ(総合ページ)」