衛生委員会 運営レポート①某健康管理会社の場合

従業員数が50名を超え、産業医の選任と衛生委員会の開催を新たに始めるに際して、「衛生委員会をどのように運営したらいいかわからない!」という人事担当者、衛生管理者の方も多くいらっしゃると思います。

そこで今回は、実際に衛生委員会を行っている会社の運営状況をレポートしたいと思います。

産業医は月1回2時間訪問。衛生委員会は30分

今回のレポート会社の状況としてはタイトルの通りの時間配分です。
産業医の先生には委員会の他にも、職場巡視や社員との各種面談にご対応いただかなくてはならないため、委員会に取れる時間は30分程度が限度という状況です。

30分で何をしているかというと、

・ 衛生管理者からの定期報告(職場巡視の結果、労災の有無など)
・ 前回議題に上がった問題・対策のその後の進捗確認
・ 各委員からの議題確認
・ 産業医からそれぞれへの意見と、総括

主には上記のような内容でしょうか。

この会社では、委員会前にあらかじめ各委員に議題を考えるよう求めており、委員会はその共有の場としています。
委員も営業職、専門職、管理部門と社内のそれぞれの部門から参加してもらう人選としており、社内の各方面から衛生管理に対する課題や要望を集められるようにしています。

衛生管理者だけでの運用は荷が重い。各委員で役割分担を

上記運用のなかで、多くの議題が出ると30分ではとても十分に話し合う時間の確保はできない場合もあります。
その解決策として、委員会の事前事後に進められる話は各委員に担当を振り、各自で業務を進めてもらった上で、次回委員会での進捗報告を行ってもらうように運用しています。

委員会の決定事項の対応に関して、衛生管理者が主担当として進めていく体制もあると思いますが、実際の運用を始めてみると衛生管理者の仕事は多く、忙しい! ということが判明しました。
50名を超えたばかりの規模ですと、日常業務に加えての衛生管理者の業務ですから、負担は多く、衛生管理者の仕事だけに注力できる時間は少ないと思います。

今回の会社の場合、衛生管理者には
・ 産業医の先生のアテンド
・ 先生の訪問時のスケジュール管理
・ 健康診断、ストレスチェックなど各種法令で求められる健康管理業務
上記に絞って対応してもらっています(これだけでも相当多い業務量ですが)。

委員会で上がった議題に関しては、他の委員で分担対応しており、これまでは下記のような取組を進めてきました。
・ 休憩室の整備(50名以上で男女別の休憩室が必要に)
・ 防災対策の推進(備蓄品整理、避難訓練の企画など)
・ 各種認定資格の取得(健康経営推進系)

事業場の課題に応じた議論を

上記はひとつの事例としてご参考にしていただければ幸いです。

ただ、事業場ごとで抱えている課題は異なるため、その課題解決に向けて適した体制を整備することは必要となってくるでしょう。
そのためには、産業医の先生にアドバイスをいただきながら運用することも大事です。

また、より細かなサポートが欲しいという場合は株式会社ドクタートラストで、産業保健師による衛生員会の開設・運営サポートをご用意しています。
衛生委員会で最も労力を必要とする部分は、やはり立ち上げ時になります。
逆に言えば、毎月の開催や内容が軌道に乗ってしまえば、後は各社の衛生管理者の方が少しずつ企業にあった形へと変えていくことで楽に進めていくことができるのです。
特に複数の業務を抱えてお忙しい企業のご担当者様にはご好評を頂いているサービスです。

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