あなたの職場は大丈夫?2025年労働衛生週間で見直すべき安全・健康対策

厚生労働省は、2025年10月1日(水)から2025年10月7日(火)まで「全国労働衛生週間」を実施します。
2025年で76回目となる「全国労働衛生週間」は、労働災害防止活動、またそこで働く従業員の仕事や職業生活における不安や不満・ストレスなどの実態について把握することを狙いとしています。
そして、これらの情報をもとに、今後の労働安全衛生行政を推進するための基盤作りを得ることも目的に含まれています。
「全国労働衛生週間」を機会に、自主的な労働衛生管理活動の重要さを改めて考えるとともに、積極的に心身ともに健康に働ける職場環境づくりを目指していきましょう。

2025年のスローガンは「ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて ストレスチェックで健康職場」

2025年5月に改正労働安全衛生法が成立し、従業員50人未満の事業場でもストレスチェックの実施が義務化されることとなりました。
2025年の「全国労働衛生週間」では、この改正を機に、働く人々の心の健康を守るための対策を再確認し、ワーク・ライフ・バランスを保ちつつ、すべての労働者が健康に働ける職場づくりを目指します。

ストレスチェックは自分がどのようなストレスを抱えているか、どんな状況にストレスを感じやすいかを簡単にチェックができる検査です。
ストレスは自覚しにくいものですが、従業員が自分のストレスを把握することで、自身の置かれている状況を把握したりセルフケアのきっかけにつながったりするため、従業員自身も企業側も今後の対策や働き方について考えることができます。
ほかにもメンタルヘルス不調の未然防止と早期発見、ストレスの原因を解消させることで生産性の向上、離職率の低下などさまざまなメリットがあります。

2025年「全国労働衛生週間」取り組み内容

期間中は各職場で職場巡視やスローガン掲示、労働衛生講習会、事業者間での意見効果員会などのワークショップの開催、事業場に沿った支援や指導など、その他さまざまな「全国労働衛生週間」にふさわしい取り組みへの呼びかけを行います。

取り組みの例
① 健康維持を目的とした取り組み
・生活習慣病対策:外部から講師を招き、生活習慣の改善をテーマにした講演会や健康体操を実施し社員の健康意識を高めることで、生活習慣病の予防を目指します
・階段利用の推奨:手軽にできる運動不足解消の第一歩として、エレベーターではなく階段の利用を推奨します
・メンタルヘルスケア:ストレスチェックを全社員に実施し、職場全体のストレス傾向を分析します。その結果に基づき、より良い職場環境づくりに活かします
② 労働環境の改善に向けた取り組み
・職場環境の美化活動:一斉に「4S活動」(整理・整頓・清掃・清潔)を実施します。これにより、職場の安全性を高めるとともに、気持ちよく働ける環境を整えます
・転倒防止キャンペーン:社内の段差や滑りやすい場所をピックアップし、社内掲示板で注意喚起の資料を掲示したり、危ない部分に目印をつけたりすることで、従業員一人ひとりが職場の危険箇所を再認識し、転倒災害の防止につなげます
・安全・衛生パトロール:経営陣や安全衛生委員会のメンバーが、普段の業務では見落としがちな職場の危険箇所(通路の障害物、整理整頓されていない工具、安全保護具の不備など)を重点的に巡回し、改善を促します

生き生きと働ける職場環境づくりをみんなで心掛けましょう

「全国労働衛生週間」は、単なる形式的なイベントではありません。
まずは、労働者自身が健康の大切さを理解し、自分の健康は自分で守るという意識を持つことが重要です。
そのためには経営層から現場の従業員まで、職場全体が一丸となって具体的な行動を起こすことが必要となります。
長時間労働の見直し、ハラスメント対策、コミュニケーションの活性化など、職場環境の課題を具体的に改善する取り組みを実施しましょう。
「全国労働衛生週間」は、あくまで労働衛生の取り組みを強化するための「きっかけ」にすぎません。
日々の業務の中で健康や安全への配慮が自然に行われるように、意識を定着させていくことが最も重要です。
この取り組みを生かして、労働者の健康を守り、活気ある職場を作り出すための継続的な活動へとつなげていくことを心掛けましょう。

<参考>
厚生労働省「令和7年度『全国労働衛生週間』を10月に実施」

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岡崎 もも株式会社ドクタートラスト

投稿者プロフィール

社会人になり、過重労働者が想像していたよりも多く、身近な問題だったことに驚きました。そうした人々が少しでも減り、健康で元気に働ける人が増えていくよう努めまいります。

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