20歳代に多い「欠食」
朝食は、毎日しっかりとっていますか?
働いていると、朝に余裕がなく、朝食を抜いてしまうこともありますよね。
また、朝食を食べるよりは少しでも長く寝ていたいという方もいるのではないでしょうか。
厚生労働省の調査によると、調査当日に朝食を欠食していた成人は男性15.0%、女性10.2%でした。
年代別で見ると、男女ともに20歳代で最も高く、それぞれ男性 30.6%、女性 23.6%でした。
ちなみにこの調査での「欠食」はまったく食事をしなかった場合だけでなく、サプリメントなどの錠剤などによる栄養素の補給や栄養ドリンクのみの場合、お菓子、果物、乳製品、嗜好飲料などの食品のみの場合も含みます。
朝食を抜くと太りやすくなる
日本内科学会の発表によると、朝食を食べたり食べなかったりという不規則な生活習慣がある人は、毎日食べる人よりメタボリックシンドロームになるリスクが、女性で4倍、男性では2倍程度高くなるそうです。
朝食を抜いて空腹状態で昼食をとると、血糖値が急激に上がり、体にエネルギーを余分に溜め込むことで太りやすくなるからだといわれています。
ちなみにこの事実は以前から知られていましたが、その詳しいしくみはわかっていませんでした。
しかし、つい最近、ラットを対象にした研究ではありますが、朝食を抜くと、肝臓での脂質代謝や体温に関する体内時計が乱れ、エネルギー消費が減ることで、太ってしまうことが明らかになりました。
また、メタボリックシンドローム予防だけでなく、午前中の集中力や記憶力が高まることや便秘解消などのメリットもあります。
朝食を食べられるように、朝早く起きられる工夫をしましょう
朝食が健康や仕事の効率アップにつながることはわかっても、どうしてもギリギリまで寝てしまう、そもそも夜型なので諦めているという方もいますよね。
すぐに生活習慣を変えることは難しいので、できることから少しずつ生活を見直していきましょう。
- 寝る直前までスマートフォンやテレビ、パソコンを見ない
- 目覚めたら朝日を浴びる
- 夜ご飯は早めに・または夜遅くなる場合には軽めに済ませる
まずは簡単に準備できるものから
今まで朝食を食べて来なかった方にとっては、朝食を食べるために、これまでより早く起きなくてはならないのはとてもつらいことでしょう。
さらに、急にバランスの良いきちんとした朝食をとることはハードルが高いため、まずはは何か一品、一口から始めてみましょう。
おにぎり、パン、バナナ、ヨーグルトなどが食べやすくおすすめです。
なかでもご飯、パンなどの炭水化物を多く含む食べ物はからだを動かすエネルギー源となるため朝ごはんとして最適です。
前日の晩にコンビニなどで買うか、ある程度の調理をしておくことで、朝にすぐに食べられたり、電子レンジで温めるだけで食べることができます。
どうしても難しければ、通勤途中にコンビニなどで買い、会社で食べることから始めてみるのも良いかもしれません。
<参考>
・ 厚生労働省「平成29年国民健康・栄養調査結果の概要」
・ 一般社団法人生活習慣病予防協会
・ 神奈川県「朝食効果 ~若者向けの食生活改善のためのリーフレット」