平均寿命と健康寿命はどう違う?9月は「健康増進普及月間」と「食生活改善普及運動月間」です
- 2023/9/8
- 食事
健康増進普及月間って何?
食生活改善普及運動の一環として、毎年「健康増進普及月間」と「食生活改善普及運動月間」が実施されます。
2023年度は、9月1日から9月30日までの期間に行われています。
この月間では、健康な食事習慣を啓発し、国民の健康づくりを推進するための取り組みが展開されます。
地域ごとに多種多様なイベントやキャンペーンが催され、健康的な食事に関する情報やアドバイスが提供されることで、人々の食生活の向上を目指しています。
具体的な内容や活動は毎年異なり、詳細な情報は厚生労働省の公式ウェブサイトなどで発表されますので要チェックです。
健康増進普及月間の取り組み
ここでは2021年度(神奈川県)の一例を紹介します。
■実施期間:2021年9月
■実施場所:小田原市内セブンイレブン全39店舗に協力の依頼
■対象者:小田原市民
■内容:お弁当コーナーなどに、野菜(サラダ、惣菜を含む)の購入を促すようなPOPを設置し、毎日野菜をプラス一皿とテーマを掲げ、脳血管疾患予防に効果のある野菜のプラス購入を勧奨する取り組みを行った。
■取組結果:各店舗に後日行ったアンケート結果から「野菜を購入する人が増えたように感じる」や、「食事に野菜料理が増えた」等、意識変化を促すことができた。
日々多くの方が何気なく利用するコンビニですが、POPひとつで行動を促すことができるという結果が出ています。
健康増進普及月間のスローガンとして「1に運動 2に食事 しっかり禁煙 最後にクスリ~健康寿命の延伸~」で、一次予防に重点を置いた対策を強力に推進し、日常生活に制限のない期間である健康寿命の延伸を図っていくことの重要性が強調されています。
ここで言う一次予防とは、予防医学の一環として、より良い健康状態を目指し疾病予防に対する取り組みを指します。
健康寿命とは?平均寿命とどう違うの?
健康寿命と平均寿命は、人々の寿命に関する異なる側面を示す指標です。
平均寿命は、ある集団や国の人々の平均的な寿命を示す指標で、出生から死亡までの期間を、すべての人々の寿命を合計して平均をとることで計算されます。
一方、健康寿命は、日常生活に制限がない期間を示す指標です。
一般的な健康状態を保ちながら過ごせる期間を指すため、生きている状態のデータが組み合わされて算出されます。
2019年のデータによると日本の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳であり、平均寿命が長い国として知られる日本ですが、健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳であり、それぞれ約9年、約12年もの差があります。
国全体の取り組みとして、健康寿命と平均寿命の差を縮めるという目標があり、その具体的な内容を「健康寿命延伸プラン」といいます。
健康寿命を延ばす目標と、その目標を達成するための施策について定めたものです。
2040年までに健康寿命を男女ともに2016年にくらべて3年以上延伸し、75歳以上とすることを目指しています。
健康寿命を延ばすための取り組み内容として、以下が挙げられます。
・健康に無関心な人々も含めて、予防や健康づくりを推進し、自然な形で健康になれる環境を作る。
・地域や保険者間の差をなくし、健康づくりの機会を平等にする。
・健康な生活習慣の形成、病気や重症化の予防、介護対策、認知症の予防
これらのポイントを考慮して、健康的な生活習慣を実践することが健康寿命を延ばすための第一歩です。
健康増進普及月間には自分の行動・意識を見直してみましょう
忙しい毎日を送る中で忘れてしまいがちですが、日々の積み重ねでわたしたちの健康状態は変わっていきます。個人の健康に対する意識を向上させることが大切です。
また、「食生活改善普及月間」はこれらの活動を通じて、健康的な食事習慣を実践することの重要性が広く知られ、国民の食生活改善が促進されることを目指しています。
健康に関する情報は日々更新されています。
まずは視野を広げ、食生活改善するなんて難しいと先入観を持たず、さまざまな情報に目を向け行動してみましょう。
<出典>
・ 厚生労働省eヘルスネット「平均寿命と健康寿命」
・ 厚生労働省「令和5年度健康増進普及月間について」
・ 厚生労働省eヘルスネット「健康寿命延伸プラン」