まだ57項目?ストレスチェックで80項目版を推奨する実践的理由
- 2019/5/24
- ストレスチェック
2015年12月1日に「ストレスチェック制度」が施行され、常時50人以上の従業員(パート・アルバイトを含む)がいる事業場にストレスチェックが義務づけられました。
初年度からストレスチェックを実施している企業では4年目のストレスチェックの準備をしている、またはすでに受検が終了したというところもあると思います。
今回はこれまでにストレスチェックを実施した企業からの声を紹介します。
そもそもストレスチェック制度の目的は?
ストレスチェック制度は、長時間労働や職場環境による労働者のメンタル不調を予防する、精神的健康を保持増進するための新たな取り組みとしてスタートしました。
ストレスチェックといっても設問を自由に決められるわけではなく「ストレスの原因」「心身のストレス反応」「周囲のサポート」が必須の項目となっており、厚労省のホームページには職業性簡易ストレス調査票の57項目が標準項目として掲載されています。
多くの企業がこの57項目でストレスチェックを実施していますが、ストレスチェック4年目を迎える今、どのような感想が多いのでしょうか?
57項目のストレスチェックでわかること、わからないこと
ストレスチェックを実施している企業で最も多いのが、結果をもとに高ストレス者に医師面接の勧奨をしても申出者がおらず、結果的にストレスチェックがやりっぱなしになっているということです。
57項目でわかることは受検者が仕事のどのような点にストレスを感じているか(仕事量、人間関係など)、上司・同僚からどの程度サポートを得ているか、ストレス反応がどの程度表れているかという情報です。
これらの情報から職場改善に着手しようとされる企業もありますが、57項目のストレスチェックは個人のストレス状態を把握することを念頭に置いた内容のため、そこから職場改善につなげることが難しい(結果的にストレスチェックがやりっぱなしになっている)と感じてらっしゃる企業が多いようです。
個人のストレス状態に加えて組織の強みを測るストレスチェックがあります
そこで注目されているのが57項目に、働きがい(ワークエンゲージメント)やハラスメント、上司のマネジメント、人事評価に関する項目を追加した新職業性ストレス簡易調査票(80項目)です。
高ストレスかどうかを受検者に通知するだけでなく集団(会社)としていきいきとした職場環境かどうか、強みがどこにあるのかを把握することができることが特徴となっています。
このような尺度を追加することによって集団分析から職場改善策の検討に繋げやすいため、ストレスチェックをやりっぱなしにしないという意味でも効果的です。
57項目から80項目に変更された企業からは次のような声が聞かれています。
・ 集団分析結果から得られる情報量が増えて職場環境改善の参考になった
・ 57項目ストレスチェックとまったく同じ設問が含まれているため高ストレス者判定の基準が従来と同じでやりやすかった
・ 80項目で実施しても受検率に大差がなかった(むしろ受検率が上がったという声も)
「産業保健新聞」を運営しているドクタートラストでは80項目のストレスチェックにも対応していますのでお気軽にお問い合わせください。
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