あなたの腸は健康ですか?~腸内フローラの理想的バランスを維持する方法
- 2016/3/23
- 健康管理
腸内フローラという言葉をきいたことがありますか?腸内フローラは、私たちの健康に関係しています。今回は腸内フローラについてご説明していきます。
腸内フローラって何?
ヒトの腸内には細菌が生息しています。この腸内細菌叢を腸内フローラと呼んでいます。多種多様な腸内細菌が生息している腸の中を顕微鏡でみると、花畑のようにみえることからこう呼ばれるようになりました。
腸内細菌の種類や数は、食事や生活習慣、年齢、ストレスなどにより異なるため、腸内フローラも人それぞれ違います。
3つの腸内細菌
腸内細菌は大きく3つに分類されます。
善玉菌 ≪ヒトの体に有用な働きをする≫ | 悪玉菌の侵入や増殖を防いだり、腸の運動を促したりすることにより、お腹の調子を整える。 【乳酸桿菌、ビフィズス菌、フェーカリス菌、アシドフィルス菌など】 |
悪玉菌 ≪ヒトの体に有害な働きをする≫ | 腸内で有害物質をつくり出す。悪玉菌が増えると、便秘や下痢など、お腹の調子が悪くなることがある。 【ブドウ球菌、病原性大腸菌、ウェルシュ菌など】 |
日和見菌 ≪どちらにも属さない≫ | 腸内の善玉菌・悪玉菌の優勢な方に同調して作用する。 【大腸菌(無毒株)、バクテロイデスなど】 |
腸内フローラのバランスが崩れると
『腸内フローラ』の理想的な状態とされるのは、善玉菌2割:悪玉菌1割:日和見菌7割です。このバランスに腸内環境を保つことが大切です。健康な人の腸内では、善玉菌が悪玉菌の定着や増殖を抑えています。また、善玉菌には、有害物質を体外に排出するのを助けたり、免疫細胞を活性化したりする作用もあります。腸内フローラのバランスが崩れると、悪玉菌がつくりだす有害物質が増え、便秘や下痢を引き起こすだけでなく、腸から吸収されて全身をめぐり、様々な生活習慣病、肌荒れ、肩こりなどにも影響するといわれています。
腸内フローラを整えるためには
*発酵食品をとる
⇒ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を含むヨーグルト・味噌などの発酵食品をとると良いです。
*オリゴ糖や食物繊維をとる
⇒オリゴ糖や食物繊維は善玉菌のえさになります。善玉菌を増やす効果、便をやわらかくする効果があります。
オリゴ糖は玉ねぎ、ゴボウ、白ネギ、トウモロコシ、アスパラガスに、食物繊維は海藻、こんにゃく、納豆、野菜、きのこに含まれています。
*生活習慣を整える
⇒睡眠不足や不規則な食生活、過度のアルコール摂取は悪玉菌を増やす要因になります。
*ストレスをためない
⇒ストレスがあると、自律神経が乱れて、胃や腸の動きが弱くなります。消化が不十分だったり、腸の動きが弱くなって便秘になったりすることで腸内環境悪化の原因になります。
*適度な運動をする
⇒適度な運動をすることで、刺激されて、腸の動きがうながされます。また、筋力がアップするので、便を出しやすくなります。
腸内フローラをチェックする方法は?
≪自分でできるチェック方法≫
腸内フローラのバランスが崩れていないかを知る簡単な方法は、便を観察することです。黄色から黄色がかった褐色で、においがあっても臭くなく、柔らかいバナナ状が理想的です。黒っぽい、悪臭がある便の時は、腸内フローラのバランスが崩れている可能性があります。
≪医療機関でできるチェック方法≫
医療機関で、便を採取して、腸内細菌のバランスを調べることができます。費用は調べる内容によってかわります。
ご自身の腸の環境はいかがですか?腸の環境を整えることが健康にもつながるので、ぜひ意識してみてください。