【メンタルヘルスケアの超基本②】5種類のストレス対処方法と3つのR
- 2024/1/12
- メンタルヘルス
現代社会においては、世界中で身体の健康と同じくらい、心の健康の重要性が高まっています。
シリーズで、ストレス対処法をお伝えしています。
第1回は「自分のストレス要因やストレス反応を知ろう!」と題して、ストレッサー(ストレスの要因)とストレス反応についてお伝えしました。
ストレスに「気づく」の後には、適切な対処が必要となります。
そこで今回はストレス対処法について取り上げます。
ストレス対処の種類
ストレス対処の方法として、大きくわけて5つの方法が挙げられます。
① 問題解決型
② 問題回避型
③ 情動焦点型
④ ストレス解消型
⑤ 社会的支援探求型
以下では、それぞれについて簡単に説明します。
① 問題解決型
問題解決型は、積極的にストレス要因(問題)を解決していくことを示します。
たとえば、仕事の量が多くてストレスに感じているとき、「仕事を減らす」といった対応がこれに当たります。
問題自体が解決できるような場合は最も効果的です。
② 問題回避型
問題回避型は、ストレス要因(問題)からしばらく距離を置くことです。
たとえば、苦手な人がいたときに、その人から距離を取るようなことも該当します。
数年前のドラマにあったように「逃げるが恥だが、役に立つ」ですね。ときに有効です。
③ 情動焦点型
情動焦点型は、ストレスの原因になっている物の見方を変える方法です。
たとえば、仕事を失敗してつらいと感じているときに「この失敗は次の成功への第一歩なんだ」こんな風に見方を変えることができますよね。
頭で考えすぎてしんどくなってしまう場合に特に有効です。
④ ストレス解消型
ストレス解消型は、何等かの行動を取ってストレスを解消する方法です。
「3つのR」という行動リストが有名ですので、後ほど説明します。
⑤ 社会的支援探求型
社会的支援探求型は、周囲の人に助けてもらう方法です。
「人」に相談することで良いほうに向かうことも多いです。
特に職場での困りごとは抱え込まずに上司に相談することが大切です。
「孤独」はメンタルヘルスを良好に保つためには避けたいところですので、相談できる人を持つようにできると良いですね。
「③ 情動焦点型」「④ ストレス解消型」「⑤ 社会的支援探求型」をうまくとる
皆さんが抱えるストレスの多くは、先にご紹介した5つのストレス対処方法と照らし合わせると「① 根本的な解決が難しく」、「② すぐには逃げられない」といった類いのものが多いのではないでしょうか。
ですから、「③ 情動焦点型」「④ ストレス解消型」「⑤ 社会的支援探求型」の方法をうまくとることが重要になります。
ストレス解消型~3つのRとは~
以下ではこのうち、「④ ストレス解消型」について見ていきましょう。
皆さんは「マイ・ストレス解消法」をお持ちでしょうか。
ストレス解消法として「3つのR」というものをご紹介します。
3つのRとは、「楽しむ(Recreation)」、「緩める(Relaxation)」、「休める(Rest)」の頭文字から来ています(図1)。
その時の体調やエネルギーに合わせて、行動を選んでみましょう。
注意点としては、エネルギーが下がっているときに、無理に旅行や運動等の「楽しむ」行動をしようとしてしまうこと。
逆効果で体調を崩すことにつながりかねません。
疲れたときは、リラックスのため、ゆっくりお風呂に入ったり、ストレッチをする、しっかり眠るなどの行動を心がけましょう。
自分に合ったマイ・ストレス解消法がたくさんあると良いですね。
お勧めなのは、身体や心が元気なときに色んな方法を開拓しておくこと。
さまざま試して自分に合った方法を持てるのが望ましいです。
今回おすすめするのは、「ウォーキング」です。
特に朝太陽の光を感じながらウォーキングをすると、幸せホルモンの「セロトニン」が合成されると言われています。
そこに自然の風景(山や木、川のせせらぎなど)があるとさらに良いです。
寒い季節ではありますが、温かいお昼間に外をウォーキングしてみてはいかがでしょうか。
参考:厚生労働省「ストレス・コーピング」