- Home
- 新型コロナウイルス, 産保新聞ニュース
- 前回との違いって何?1月8日から1都3県に緊急事態宣言
2021年1月7日、新型コロナウイルスの感染が拡大する首都圏の1都3県に緊急事態宣言が出されることとなりました。
今回は前回の緊急事態宣言時と違い、経済への影響を最小限にする目的もあり、「限定的」かつ「集中的」に発令されました。
宣言期間は、1月8日から2月7日までの1ヶ月の見込みです。
今回は、前回の緊急事態宣言との違いと、働く私たちがやるべきことについてわかりやすく解説します。
前回の緊急事態宣言との違い
2020年4月に出された緊急事態宣言は、人と人の接触を「最低7割、極力8割」減らすことを求められ、広い範囲で人の動きを減らす取り組みが行われ、具体的には主として以下のような対応が見られました。
【外出】不要不急の外出を終日自粛
【店舗】幅広い業種の店舗に休業要請
【働き方】テレワークを徹底し、出勤者の7割削減を要請
【学校】全国一斉休校
今回の緊急事態宣言で実施される措置は、原案によると以下の対応となる見込みです。
【外出】午後8時以降の不要不急の外出自粛
【店舗】飲食店全般やパチンコ店、大型商業施設などに時短営業を要請
【働き方】出勤者数の7割削減を目指し、8時以降の勤務抑制
【学校】一斉休校を要請はしない
今回の緊急事態宣言は効果がある?
前回の緊急事態宣言時は、私たちにとっても初めてのウイルスである新型コロナウイルスに対して未知なる恐怖があり、「自分が第一号になってしまったら……」「陽性者が出た時に会社の信用にかかわるのではないか」など、感染者を出さないために社会一丸となっていたでしょう。
ですが、長引く緊張感と増加する感染者、毎日の新型コロナウイルスに関する報道などから、わたしたちは新型コロナウイルスに慣れ始め、自粛疲れをしています。
毎日の感染者数の多さに驚く一方で、自分たちの暮らしとなると、「これぐらいだったら大丈夫」「しっかり感染対策していてもかかるときはかかる」「自分だけ自粛してもしかたがない」などの声をよく聞きます。
今回の緊急事態宣言での規制も前回とくらべ緩く、今回の発令は、新型コロナウイルスへの慣れや自粛疲れに加え、即効性の点からも、効果を実感しにくい可能性があり、前回よりも長引く可能性も念頭に置いたほうがよいと考えます。
働く私たちができる対策
今回は、国民一人ひとりがどう対応するかによって、規制期間も変わってきます。
前回よりも長引く可能性もあるため、できるだけ「無理なく」「継続しやすい」対応を検討しましょう。
以下では、働く私たち、そして企業でできる対策を紹介します。
個人の感染対策
改めて、個人の感染対策を徹底しましょう。
新型コロナウイルスは無症状の陽性者もいます。
忘れないでおきたいのは、「知らないうちに感染している」だけではなく「知らない間に人に感染させてしまう」ことです。
感染しても無症状で、自分が感染しているかどうかがわからない、という可能性もありますので、何より「感染させない意識」が重要です。
マスクや手洗い、手指消毒などの感染対策がとても重要です。
企業の対策
2020年4月の緊急事態宣言のときから、テレワークへの移行や、来客の制限など継続している企業も多いでしょう。
人と人との接触機会を極力減らすため、引き続き以下の対応を行いましょう。
・ 可能な限り、テレワークを推進する
・ 打ち合わせやミーティングはできるだけオンラインで行う
・ 昼食時を含め、4人以上が同じ部屋にいることを禁止する
・ 不要不急の商談や来客応対は禁止とする(やむを得ず来客する場合は、来社される方の検温・マスクの着用を必須とする)
・ 満員電車を避けるため時差出勤を行う
さらに、社員の健康管理も会社として実施しましょう。
・ 手洗い、うがい、咳エチケット、マスクの着用や、室内の換気等、感染予防行動に対しての普及を行う
・ 残業禁止をベースに、勤務時間について柔軟な対応を行う
・ 飲酒を伴う飲食店、パチンコ店、映画館、カラオケ店などの感染リスクが高い場所への出入りを自粛するよう促す
・ 20時以降の残業の禁止
新型コロナウイルス感染症が拡大し始めて、1年が経とうとしています。
日々感染者数の「過去最多」が更新されており、医療現場の方々の疲弊や、飲食店や自営業の経済危機などへの懸念から、「いつ終息するのか」「今後私たちはどうなっていくのか」と不安を抱いている人も多いでしょう。
さまざまな立場のひとが、それぞれに新型コロナ危機と戦っています。
この危機をできるだけ早く乗り越えるためにも、「自分だけは大丈夫」ではなく、意識と行動を変えていきましょう。