ストレス解消に効果的な「3つのR」を知ろう

こんにちは。
カウンセラーの福田です。
本日はカウンセリング業務を行う時に、クライエントさんにお伝えしているストレス解消法の選び方のコツについてお話します。

ストレス解消法は何ですか?

皆さんは日々のストレスをどのように解消していますか?
「飲みに行く」「ゴルフをする」「買い物にいく」「漫画を読む」「温泉に行く」など、いろんな答えが出てくるでしょう。
皆さん何かしら、ストレス解消法を持っているものです。
一方、「それがあなたにとって本当に良い解消法ですか?」と伺うと、「多分…」とあいまいな解答が多いように思われます。
実は、こころの専門家の私でも「ストレスの解消方法にはこれが絶対に効く!」という絶対的な答えは持っていません。
というのも、それはご自身が探し、見つけ、選んでいくものだからです。
解消方法を見つけるヒントは「リラックスできる」「心地よいと感じる」「こころが晴れ晴れとする」「(過去や未来の不安から解放されて)その時、その場の瞬間を楽しい・面白いと感じる」といったところではないでしょうか。
このヒントをもとにして考えたとき、あなたがすでに持っている良いストレス解消法はいくつか頭に浮かびましたか。
では、次の質問です。
その解消法をただやみくもにやっていませんか?

選び方を間違った30代女性のケース

ある30代の女性が過労によるうつ病で休職し、人事部に勧められてカウンセリングに来られました。
彼女はこれまで、仕事も遊びも120%楽しむアクティブな女性で、ストレスも好きなことをしてうまく解消できていたと過信していたのです。
初回のカウンセリングでは「まさか私がうつになるとは…」と戸惑いを隠せない様子でした。
実際今までどのようにストレスを解消してきたかを尋ねてみると、超多忙でも土日の休みは必ず確保し、友人と飲みに行ったり、買い物に行ったり、ジムに通って身体を動かしていたそうです。
休職に入る直前はしんどいと思いつつも、連休だったこともあり、友人に誘われアジアの国に旅行しました。
しかし、彼女はその旅行中に異変に気づきました。
ベッドから身体を起こせず、ホテルの部屋から一歩も出ることなく全日寝て過ごしたそうです。
観光や買い物は一切できず、ルームサービスを食べて過ごしたとのこと。
帰国後すぐに心療内科に通院し、1か月間休職するよう医師から命じられました。
このケースは、良かれと思ってやったストレス解消法が裏目に出てしまった例です。
では、どのようにストレス解消法を選べば良いのでしょうか?

3つのRから選ぶ

ストレス解消法は3つのRに分けることができます。

① ”R”ecreation:リクリエーション 【エネルギー消費 大】
旅行、テニス、サッカー、登山、ゲーム、映画・芝居鑑賞、コンサート、飲み会など

② ”R”elaxation:リラクセーション 【エネルギー消費 中】
マッサージ、ヨガ、 温泉、読書、漫画、TVやDVD鑑賞など

③ ”R”est :レスト(休養) 【エネルギー消費 小】
質の良い睡眠、家でゴロゴロするなど

ポイントは現在のエネルギー値

選び方のポイントは「現在の自分のこころと身体のエネルギー値」です。
スマホの充電をイメージしてみてください。
10%以下で赤い警告ランプがついている状態で、本来であれば③を選ばなければいけないところ、誤って①を選び余計に疲れた経験はありませんか?
先ほどの女性はそれの極端なケースです。
元気な時に①を行うとエネルギーはたくさん消費しますが、楽しめた分だけ結果的に充電できます。
一方でエネルギー値が低い時に①をしても、心から楽しめず消耗するばかりです。
そういう時は意識的に②または③を選び、楽しむための消費を最低限にして充電に集中することを心がけてください。
うつの人はこころのエネルギー値が極端に枯渇している状態と考えてください。
周りが良かれと思って「趣味のサッカーで発散したら?」「気分転換に温泉旅行でも行って来たら?」というアドバイスは的外れになります。
もしあなたの解消法がどれかに偏っている場合は、他のRも増やしてみませんか。今の自分のエネルギー状態を見極めてからRをマッチングし、ストレス解消上手になっていきましょう。

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