ラインケア支援―上司と部下とのかかわり方―
- 2019/1/21
- メンタルヘルス
皆さんはラインケア支援を知っていますか?
知識はあっても実際に行っている方はまだまだ少ないのではないでしょうか。
メンタル不調の予防のためにも重要なポイントとなりますので、改めて考えてみましょう!
ラインケア支援とは
ラインケアとはその名のとおり、職場の同じ部署などのライン上にいる、部長や直属の上司の管理監督者が、部下の普段との変化や不調にいち早く気づき、対応していくことをいいます。
メンタル不調とは自分でも気づかないうちに進行している場合もあります。
そこで普段から近くにいる、上長がいち早く気づいてあげることで対策や改善に直結していくことでしょう。
ラインケアの具体的な要点
ラインケアの要点はいくつかありますが、特に重要なのは下記の4点です。
- 遅刻、早退、欠勤が増える
- 業務でのミスが続く
- いつも眠そうにしている
- 表情がない、普段より元気がない
「いつもと違う」に気づけるかがカギとなります。
しかし、 病気の判断は管理監督者にはできません。
そのため管理監督者が「いつもと違う」と感じた部下には話を聴き、産業医のところへ行かせることや、管理監督者自身が産業医のところに相談に行くしくみを事業場のなかに作っておくことが望ましいです。
上司だけでなく部下も考えるべきこと
前述のとおり、部下の「いつもと違う」に上司が気づけるかがカギですが、日頃の変化といっても、部下の人たちは上長に普段の自分をわかってもらえているでしょうか?
たいていの人は直属の上司にいい顔をして、不安やつらさを見せないように隠すと思います。
それではメンタル不調になる前に上司が気づくのは非常に難しいことだなと感じます。
自分の心身の健康のためにも見栄を張らず、自分自身とはどんな人間なのかということを、上司に見せて発信していくべきだと考えます。
もし直属の上司には言いづらい等ある場合は、社内の他の人でも構わないので、感じたことや自分の変化を気軽に相談できる関係を構築していきましょう。
上司のあり方、部下としてのあり方を互いに見つめ直すことが、より良い職場環境につながるのではないでしょうか。
ラインケア支援に関しても管理監督者だけが把握して意識していくのではなく、社員の皆が意識していくことが重要です。
<参考>
・ 厚生労働省「ラインによるケアとしての取組み内容(PDF)」