健康【コラム】

脚のだるさは偏平足が原因かも? 体を支える土台をしっかりケアして健康に

子どもから「ママの足はぺったんこだね」と言われました。
私自身も気が付いていなかったのですが、鏡で確認すると足裏のアーチがなくなっている状態でした。
足が疲れやすく、だるさもあるのですが、偏平足が原因なのでしょうか。

大人になってからの偏平足の場合、足裏の痛みや疲れやすさなどが生じます。
また、症状が悪化すると足関節の柔軟性が低下し、姿勢が悪くなって腰痛や歩行障害を引き起こすこともあり、全身の不調につながる可能性があります。

偏平足の初期は無症状がほとんどですが、放置しておくと全身の不調につながる可能性があります。
今回は、足の状態のチェック方法や日頃からできる予防法をお伝えします。

偏平足の原因と特徴

足にはアーチ構造があり、土踏まずが持ち上がっている状態ですが、そのアーチがなくなった状態が偏平足です。

アーチは歩行時の衝撃を和らげる役割を担っています。
しかし偏平足は、アーチがないため、衝撃をうまく和らげることができず、足への負担が増してしまいます。
また、歩行時に蹴りだす力が弱くなり推進力が出ません。
そのため、足が上がりづらくズルズルした歩き方になる、あるいは歩行速度が遅く、歩くと疲れやすいという特徴がみられます。

では、どのようなことが原因で偏平足になるのでしょうか。
大人になってから偏平足になる原因は下記のようなものがあります。

・ アキレス腱が硬い(アキレス腱が硬いとアーチをつぶして歩くことになるため偏平足になり
・ 後脛骨筋の筋力が弱い(アーチを引っ張り上げる筋肉)
・ 靭帯が緩む
・ X脚(内股)

これらは主にに運動不足や筋肉量の低下によって引き起こされることから、高齢者や運動量の少ない女性に多く見られます。

足の状態をチェックしてみましょう

まずは、自分の足が偏平足であるかをチェックしていきましょう。
立った状態で足裏の内側(アーチ)にボールペン1本が入るかどうか試してみてください。
また、偏平足の原因となるアキレス腱の硬さもチェックしましょう。

下記に当てはまるものがあればアキレス腱が硬くなっている可能性が大きいでしょう。

□ 両足を閉じてしゃがむとかかとが浮く、または後ろに倒れてしまう
□ 底が平らな靴では歩きにくい
□ つま先を2cmほど持ち上げて反らすとふくらはぎが突っ張る

日頃からできるオススメ予防法

偏平足への対処方法は主に下記のようなものがあります。

① インソールの活用 
 ※インソールの活用については、自己判断ではなく専門外来で相談し選ぶことをお勧めします。
② 運動療法

今回は、運動療法を中心にご紹介します。
ぜひチャレンジしてみてください!

◆アキレス腱ストレッチ

まずはアキレス腱のストレッチをして柔軟性を高めることが大切です。

① 壁に両手をしっかりつけ、片足を1歩後ろに下げる
② 両足のつま先をまっすぐ前に向けた状態で、かかとを浮かさず壁に体重をかけるように前の膝をゆっくり曲げる
③ 後ろ足のアキレス腱が伸びていることを感じながら30秒~60秒キープ
④ じんわりとゆっくり伸ばすのがコツ
⑤ 左右の足を入れ替えて同様に行う。

目安は左右それぞれ5回です。

後脛骨筋の筋トレ

① 椅子に座った状態で足裏を床につけ、つま先をやや外側に向ける
② 小指側を床につけ、親指側を浮かせる
③ 小指側で床をこするようにして足首を内側に向けて動かす

両足それぞれ10回ずつ繰り返します。

X脚(内股)改善ストレッチ

① 床に座った状態で両足の裏をつけ座る
② 両膝を上から軽く押し、30秒ほどキープ

皆さんの足の状態はいかがでしたでしょうか。
また、できそうなことはありましたか?
足は体を支える土台です。その土台をしっかりケアして健康に過ごしましょう!

ABOUT ME
【保健師】砂川 菜美
行政保健師として、乳児から高齢者まで幅広い世代の方々の健康に携わる中で、働く世代の健康増進の難しさと重要性を感じ、現在は産業保健師として活動しています。 健診事後措置や面談などの基本業務はもちろん、健康管理体制構築サポートや健康セミナーなど多方面で活動中。これまでの経験を活かし、それぞれのライフスタイルに寄り添った情報提供を行ってまいります。 【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、健康運動指導士、人間ドック健診情報管理指導士、NARD JAPAN認定アロマアドバイザー 【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】 【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】