今日飲んだ飲み物に「栄養機能食品」と書いてありました。
「栄養機能食品」とはなんでしょうか?
栄養機能食品とは、1日の食事の中で必要量を不足しがちな栄養素であるビタミン(全13種類)、ミネラル類(6種類:亜鉛、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム)とn₋3系脂肪酸を補給するために利用できる食品です。
サプリメントのような形状のものから、生鮮食品やお菓子のタイプもあり、気軽に取り入れることができます。
「栄養機能食品は身体に良さそうだから、とりあえず摂りいれてみよう!」など思っていらっしゃる方も中にはいるかもしれません。
しかし、むやみに摂り入れる必要はありません。
今回は、栄養機能食品の上手な活用法などついてご紹介いたします。
1日の食事バランスについて
栄養機能食品などの健康食品で特定の栄養素を補給しなくても、食事で、1日3食、主食、主菜、副菜を揃えることを意識していれば、栄養が極端に不足することはないとされています。
しかし、なかなか3食バランスの良い食事ととるのは難しいですよね。
そこで、自分の食事の中で不足している栄養を、栄養機能食品をうまく利用し、補いましょう。
では、不足している栄養をどのように把握するのかについてですが、これは厚生労働省と農林水産省が作成した「食事バランスガイド」を活用して、自分の食生活に不足しているものを確認します。

例えば、自分の食生活には副菜類、果物類が足りていないと感じた方は、ビタミン・ミネラルの栄養機能食品を補足しましょう。
なお、1日に必要な栄養量は、習慣的な摂取量(約1か月の平均値など)をもとに決められているので、1食分の食事から考えるのではなく、ご自身の食生活と照らし合わせることがポイントとなります。
ここで注意ですが、「食事バランスガイド」はあくまで健康な方々を対象に作られたもので、糖尿病、高血圧などの生活習慣病を含む持病がある方は、治療や服薬状況で当てはまらない場合があります。
こうした方は、医師または管理栄養士の指導に従ってください。
栄養機能食品の上手な活用方法
~間食の際に、栄養機能食品を活用してみましょう!~
デスクワークでついクッキーやチョコレートのお菓子に手が伸びる…という方はいらっしゃいませんか…?
このような食品は、炭水化物、脂質が多くカロリーが高いにも関わらず、ビタミンやミネラルは不足している場合が多いです。
そこで、こういった食品を選択する際は、同様のカロリー量でも栄養機能食品で栄養素が補給できるものを選択することをおすすめします。
栄養機能食品は、サプリメントのような形状だけでなく、生鮮食品、加工品などのお菓子もあります。
食物繊維、カルシウム、鉄を含むクッキーでしたり、ビタミンCを含む飴やガムなど様々なお菓子が販売されていますので、スーパーやコンビニエンスストアでも販売しています。
ぜひこういった食品を選択してみてください。
栄養機能食品の仲間の健康食品のご紹介
栄養機能食品の他に日本には、健康食品、サプリメントといったいわゆる健康食品以外、特定保健用食品、機能性表示食品、保健性機能食品、特別用途食品、栄養強化食品、栄養補助食品などさまざまな名称で健康食品が食品分類されています。「~健康食品」と言われる食品が現在、数多く市場に販売されていますが、これらの食品には明確な用語の定義はなく、国が保健効果や健康効果の表示は許可していません。
例外的に限られた中で、国が健康保持、増進効果を認めている食品が「保健機能食品」です。
「保健機能食品」は、さらに今回ご紹介した「栄養機能食品」「特定保健用食品」「機能性表示食品」の3つに分けられています。
栄養機能食品他の2つの食品を少しご紹介させていただきますと、特定保健用食品は、消費者庁長官の承認を得て、認可された食品は特定保健用食品として図1のマークと、特定の保健機能について表示することができます。
特定の保健機能と関与成分として下記にいくつか例をあげてみました。
- お腹の調子を整える食品(オリゴ糖など)
- 血圧が高めの人に適する食品(GABAなど)
- コレステロールが気になる食品(植物ステロールなど
皆さんこのような食品への表示を見た事はありませんか…?

機能性表示食品は、事業者の責任で、科学的根拠をもとに特定の保健の目的が期待できる食品の機能性を表示できる食品です。
安全性や機能性の情報は、消費者庁に届けられますが、特定保健用食品とは異なり消費者庁長官の個別の許可は得ていません。
消費者庁許可マークはなく、パッケージには「機能性表示食品」と表示があります。
機能性表示食品には「本品には○○(機能がある成分の表示)が含まれているので、□□の効果があります」と表示がされています。
健康食品はあくまで補助的な食品です。
これらの食品を利用していれば健康上問題ないという訳ではありせん。
まずは、主食、主菜、副菜を揃える事を意識しながら、1日3食のバランスのとれた食生活も大事ですが、適度な運度や休養なども意識しながら生活していきましょう!
<参考>
・厚生労働省医薬食品局食品安全部「健康食品の正しい利用法」
・消費者庁 健康食品
・消費者庁 栄養機能食品
