健康【コラム】

ダイエット中に起こる便秘~予防するために出来ること~

ダイエットで食べる量を減らしていると便秘気味になってしまいます。
薬に頼らずに便秘を治す方法はありますか?

食事や水分が十分にとれていないと便秘になりやすくなります。
食べる量を減らすようでしたら、まず栄養バランスを整えて水分を十分にとるようにしましょう。

便秘は食生活をはじめ、生活環境やストレス、病気、薬の副作用など様々な原因によって引き起こされます。
その中でも、食事を調整してダイエットをされている方は以下のような原因で便秘になっている可能性があると考えられます。

ダイエット中の便秘 4つの原因

①食事量が少ない

便のもとが少なくなることにより、腸への刺激が減り、腸の蠕動運動が低下して便秘になりやすくなります。
また、便の腸内の通過時間が長いと、腸内で便に含まれている水分が再吸収されて硬くなり、ますます排泄されにくくなります。
体重を減らす上で食事量は極端に減らさないようにしましょう。

②水分不足

スムーズに便が移動できる硬さとなるよう、水分を十分にとることが大切です。普段、私たちは飲み物だけでなく、食事からも水分を補給しています。
そのため、食事量を減らしながら、体重を減らそうとしている方は、水分量が不足している可能性があります。
一般に成人では1日に必要な水分量は2.5Lで、食事からは1L、飲み水からは1.2Lを補っています。
食事からとる水分が少なくなっている方は今一度飲んでいる水分量を見直してみましょう。
通常ですと、成人の飲み水からの1日水分摂取目安量は1.2~1.5Lです。

③発酵食品不足

発酵食品を継続的にとることにより、腸内が酸性となり、悪玉菌(有害な腸内細菌)の増殖が抑えられ、腸内環境を整える善玉菌が増えて活性化されます。
善玉菌を摂ることができる発酵食品として、味噌やヨーグルト、漬物、納豆などがあります。
一度にたくさん食べるのではなく、日々の食事からとるようにしましょう。

④食物繊維不足

食物繊維は便のもとになるほか、善玉菌のエサとなり、菌を増やして腸内環境を整えるため、便秘予防に欠かせません。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では、食物繊維の1日あたりの摂取目標量を女性18g以上、男性21 g以上(男女ともに18~64歳)」と定めている一方で、「令和元年 国民健康・栄養調査」ではそのうちのほとんどの年代において(女性18~59歳・男性18~64歳)男女ともに目標値にまだまだ達しておらず、食物繊維が不足している傾向にありました。

普段の食事の中で、食物繊維が豊富に含まれる野菜類やきのこ類、果物類、穀類、芋類、種実類などを意識的に摂るようにしましょう。

糖質カットも便秘のもと!?

糖質カットをしている方は芋類や根菜類に多く含まれる食物繊維や、ごはんやパンなどの主食に含まれる食物繊維や善玉菌のエサとなる糖や難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)の摂取量が少なくなるため、便秘を招きやすいです。
糖質制限をしていて便秘ぎみの方は今一度、日頃の食事で糖や食物繊維の摂取量が減りすぎていないか見直すことがおすすめです。

便秘にならないために

食事量を極端に減らすダイエットは控え、水分をこまめにとるようにしましょう。
また、ヨーグルトや納豆、味噌などの発酵食品や、野菜類やきのこ類などの食物繊維が多く含まれる食品を積極的に日頃の食事にとり入れ、腸内環境を整えることも大切です。

そのほかに、食事だけでなく、腸を刺激するために運動をしたり、排便するときの力を弱めないように腹筋力を鍛える、大腸の蠕動運動が乱れないようにストレスをためて自律神経のバランスが崩れないようにするなど、毎日の食事をはじめとしたライフスタイルを見直しながら整えるように心掛けることもダイエット中での便秘を予防する上で重要です。

※こちらは持病のない健康な成人に向けて執筆されています。持病のある方や妊娠中の方などは、医療者からの適切な指導を受けることが大切です。

ABOUT ME
【管理栄養士】片桐 芽衣
クリニックや薬局で管理栄養士として、生活習慣病の患者様を中心に栄養指導を行ってまいりました。病気になる前のもっと早い段階でたくさんの方々の健康をサポートしたいと思い、ドクタートラストへ入社しました。現在は主に栄養や睡眠をはじめとした生活習慣に関する面談(特定保健指導等)やセミナー、コラム執筆を行っています。 日頃から健康的な生活習慣を身に着けることが今の自分、そして将来の自分を作っていきます。生涯にわたって元気に働けるヒントとなる情報を発信できるよう努めます。 【保有資格】管理栄養士、人間ドック健診情報管理指導士、上級心理カウンセラー、上級睡眠健康指導士、第一種衛生管理者