睡眠【コラム】

悪夢を見ないようにする!睡眠改善術

翌日は仕事で大きな会議が予定されています。
こんなふうに緊張する場面が控えていると、怖い夢を見ることがあります。
これは病気でしょうか。
悪い暗示なのでしょうか。

悪夢によって繰り返し目が覚めてしまいますか?
途中で目が覚めなければ、大丈夫です。

私たちの脳は、睡眠中に、今まで見聞きした情報や感情を整理しています。
その整理のプロセスで脳内にて再生されるのが「夢」です。
医学的に悪夢の診断基準のポイントは「悪夢によって繰り返し目が覚めてしまうかどうか」ということ。
この様子が頻繁に続く場合は、専門機関の受診が必要です。
とはいえ、夜中に目が覚めずとも、悪夢はあまり見たくないものですよね。
大事な日の前日に、悪い夢を減らすための、生活習慣をお伝えしましょう。

寝る前の日記はやめよう

緊張して、失敗や不安が、頭の中でぐるぐる。
思考が止まらず眠れない方は、頭の中で解決しようとせず思考を整理するために、紙に書くことをお勧めします。
しかしながら、わたしたちは大抵眠る前は、脳の動きが低下します。
その状態で日記を書くと、どうでしょう。
事実を正確に書き出すというよりも、感情的でネガティブな内容が多くなります。
睡眠中に記憶が思い出されて、悪夢を見ることが増えます。
プレッシャーを感じて不安な夜こそ、毎日頑張って働いている脳を休めてあげて、身体をリラックスさせてあげましょう。

早く寝ようとするのはやめよう

翌日が緊張感のある仕事だと、早く寝て万全な体制にしようと思って、いつもより早く寝ようとしませんか。
私たちの体温には24時間周期の体内リズムがあり、寝るときには体温が低下しないと眠れません。
普段より早く眠ろうとすると、体温が十分に下がっていない状態で寝ることになります。
そうすると、脳が働いている状態での睡眠が、多く出現するので、夢を見ることが増えます。

大事な仕事が控える前日は、あえて、いつもと同じ時間に寝るようにしましょう。
体温を十分に下げるために、眠る1~2時間前にお風呂に入るようにすると良いでしょう。

夜の低血糖を避けよう

低血糖の状態は、悪夢を見やすくすると言われています。
低血糖な状態が続くと、血糖値を上げようとし、交感神経が興奮してしまうからです。
脳も身体も興奮した状態で眠ると、悪夢を見たり、筋肉のこわばりや歯ぎしりが起きて、 目が覚めた時の疲労感につながります。
夜間の低血糖を防ぐために、夕食を抜くことなく、糖質(ご飯やパン、たんぱく質や甘いもの等)を減らしましょう。

ABOUT ME
【保健師】原田 佑紀子
大学病院やクリニックで看護師として、さまざまな疾患をもつ働き盛りの年代の患者様を間近で看護させていただくなかで、からだとこころは密接に関係している、と強く実感しました。 「病気」に目を向けるだけではなく、病気になることで揺れ動くこころや生活を支え、健康に働くことをサポートする役割になりたいという思いから、産業保健師として活動しています。皆さんの「知りたい」最新の産業保健の情報を伝えられたらと思います! 【保有資格】看護師、保健師、人間ドック健診情報管理指導士、睡眠健康指導士上級